diary

2012年1月2日(月曜日) 久しぶりに更新します。

あけましておめでとうございます、本年も宜しくお願いします。

★12月上旬にサーバ会社から使用料振り込みのお知らせが来てようやく「ああ、ここ放置してたなぁ」と思いだすくらい久しぶりになってしまったのは、他にネットコミュニケーションを取れる場所が増えてきた(Twitter,Facebook)というのもあるし、正直長文を書くのが面倒になってきたからというのもあるし、生活環境や仕事の変化というのもあるんだろうけど、やっぱり年が改まると「今年はこっちもきちんと更新しようかな」という気になってくる。とりあえずは例年通り(半ば自分に向けた)一年の計を書くことにする。

★昨年春に人事異動で雑誌販売の部署に移り、仕事に馴れるので一生懸命だったのだが、ようやく少し落ち着いてまわりを見渡すことができるようになってきた、と思う。今年は色々自分なりに、考えてきたアイデアを実践していく時期になるだろう。あと、はっきり言って昨年は「自分のこと以外にはあまり首をつっこまない」スタンスを取り続けてきたが、実はそれは自分のいつものスタイルではない。多少嫌な顔されようが、もうちょっと周囲におせっかいを働いていこうかと思う

★「本の学校」の活動も今年は本格化する。組織上では今井書店グループの一部門であった「本の学校」を今年春めどにNPO法人化し、書店人教育と読書環境推進、出版産業の未来像を作りあげる活動を今まで以上に頑張っていくことになる。自分自身も責任ある立場となるので、中途半端にせずきちんとやり遂げたい。その分、「でるべんの会」のほうが昨年1回しか活動ができなくなってしまったのだが、これももちょい、幹事の皆さんと連携取って復活させねばと。

★電子出版とかWebとかの仕事は直接的に関与しなくなったものの、それでも相変わらず最新情報は興味を持って追い続けている。やっぱり自分は、紙だろうが電子だろうが「本」というパッケージを扱う立場に居続けたいと思っている。自分で本を書いたり編集したりしない私は、「本を売る、届ける」という所で、電子でも紙でも対応できるようにしとかなきゃいけないだろう。

★さすが30代も後半になると健康面での問題が色々と・・・継続的な運動をするのと、暴飲暴食を控えるのとは、なんとか続けないとな。節約とか早寝早起きとか、なんかそういうのも正月のうちは「ちゃんとしよう」と思うんだよね。続けられますように。

★それにしても、昨日1月1日は、年が変わった直後に長野で、日中も関東で、震度4クラスの地震があった。さすがだ。「昨年のアレ、なかったことにすんなよ」という警告には十分な規模の脅しだっただろうと思う。

2011年9月7日(水曜日) 久々の勉強会「でるべんの会」の告知をさせていただきます。

★ここ数年間「出版社のデジタル担当者」というセルフブランディングを全力でやっていたせいか、今でも外の人からは異動したことに気づいてもらえないことが多いのだが、すでに私の本業は完全に紙の販売にシフトしており、日々取次とかを回っては部決だの何だのをやっているわけで。

★しかし、Webや電子書籍のほうから紙の世界に戻ってみると新鮮なことも多い。例えば「電子出版はコストや手間がかかる」って言うけど、紙の流通のほうがものすごく人手も手間もコストもかかってる、という当たり前の事実。電子出版の世界はやっぱりいろんな意味で「これでも」効率化されてるほうだと思う。返品のことを考えなくてもいいから、利益率だってそんなに悪いわけではない。問題なのはとにかく売上の少なさ。ホント、ここは一社だけでなく、出版社全体で市場拡大のキャンペーンを図らなきゃいけないんじゃないか。

★という感じで個人的な興味は今でも「紙とデジタルのあいだ」にあるわけなのだが、そんな中で私が一番気になっている方に、勉強会でお話をしていただくことが決まったので、ここで告知をさせてもらいます。4カ月ぶりのエントリーが告知中心ですみません。

出版関係勉強会「でるべんの会」2011年10月勉強会「<書店人>から見た電子出版とは」
 ・講師:小橋琢己(元・銀座教文館/東京都書店商業組合常務理事、(株)ウェイズジャパン 電子出版事業部担当)
 ・2011年10月13日(木)19:00~ 会場:水道橋・貸会議室「内海」

小橋さんは銀座の老舗書店、教文館で20年以上にわたり書店業に従事。その一方、東京都書店商業組合が運営に参画したケータイ電子書店Booker’sを担当。現在では教文館を退職し、新たに日本書店商業組連合会(日書連)が共同する電子書籍端末・サービスの開発と普及に尽力されている。本を売るプロである書店人がここまで深く電子出版に関わっている例を私は他に知らない。そういう意味では、他の方々とは異なる「売り手」の視点で電子書籍のことを捉えているし、逆に既存の書店のことも客観的に見ていらっしゃると思う。

★というわけで、10カ月ぶりとなってしまった勉強会。席に限りがあるので、お申し込みはお早めにお願いいたします。

2011年5月23日(月曜日) 本の学校シンポジウムのお知らせ、『平台がおまちかね』・・・etc.

★異動して約2週間。仕事の全貌がまだつかめない。以前は書店営業もやってたし書籍の配本を担当していたので、基本的な部分はもちろん理解してるんだけど、雑誌の世界はまたちょっと進行が違うし、何より社内の業務も5年ぶりで色々変わってて・・・。ここ数年、ルールのない中でルールを作る仕事ばかりやっていて、すでにあるルールを覚える仕事がしんどくなってきた。

本の学校 出版産業シンポジウム 2011in東京 いま改めて書店について考える
毎年恒例の「本の学校」シンポジウムも今年で5年目。毎度ながら企画・運営のお手伝いをしております。特に今年は「書店」をテーマとし、現場の第一線で活躍する幅広い方にご登場いただき、出版流通の今後を考える会にしたいと思っております。ご興味のある方は奮ってご参加ください。懇親会もあります。

 ○メインセッション:いま改めて書店について考える―本屋の機能を問い直す
   永江朗(フリーライター)×青山南(翻訳家)×高野明彦(国立情報学研究所)×大垣守弘(大垣書店)
 ○分科会1:書店に求められる人材とは
   能勢仁(ノセ事務所)×佐野衛(元東京堂書店)×石塚昭生(版元ドットコム)
 ○分科会2:“近刊情報”で出版ビジネスはこう変わる
   星野渉(文化通信社)×田中淳一郎(NET21恭文堂)×友田雄介(アマゾン・ジャパン)×浴野英生(日本出版インフラセンター)
 ○分科会3:“理想の書店像”をゼロベースで考える
   内沼晋太郎(ブックコーディネーター)×草彅主税(丸善丸の内本店)×長崎健一(長崎書店)ほか
 ○分科会4:電子図書館の現状と出版産業のこれから
   湯浅俊彦(立命館大学)×沢辺均(ポット出版)×金子哲弥(図書館流通センター)

詳細、お申し込みはこちらから http://bit.ly/honnogakko2011 

今年度の私は、主に分科会3の「理想の書店」企画を担当しております。その他も興味深いテーマなので、できれば聴講する側に回りたいところなのだが・・・スタッフのジレンマはそこにあるんですよね。興味あるから事前に参加してるんだけど、スタッフに回ってしまうとなかなか集中して聴く側に回れないという・・・。

日販の購買履歴分析システム「Win+」がリニューアル
説明会に先日出席してきたが、販売データ分析もここまで進んできたのかと感心する。単にどこで何が売れたか、だけでなく、数珠つなぎで購買履歴を関連して分析していく機能や、競合誌の購買層比較分析、ある雑誌を購入した人が次にどの雑誌に浮気したか、なんてことまでも、数値化されて出てくる。2008年「本の学校」シンポジウム分科会でも購買履歴分析の可能性について議論をしたんだけど、3年たって、これだけの情報が集まるようになってきたことは、出版マーケティングを考える上で非常に面白い時代になってきた。もう、営業に出ないでずっと数字ばっかりいじって遊んでしまいそうになるなぁ(笑)

★出版営業に戻った自分としては、やはりこのマンガも押さえておくべきだろうね。

 
大崎梢の同題の小説を、『暴れん坊本屋さん』の久世番子がコミック化するという夢のコラボレーション。文芸出版社の新人営業マンが、新刊フェアの案内からPOPの暗号解読まで、日々の業務と謎解きに奔走する連作集。出版営業経験者としてはあるあると思う部分多数。そして閉店した地方の一書店と絵の世界に飛び込んだ一人の若者を描く「絵本の世界」に思わず涙してしまった・・・。

新潮社の「電子書籍基本宣言」に思うこと
新潮社の「電子書籍基本宣言」は私も読んだが、私が思ったのは「やっぱりちゃんとした出版社は、こういうことを宣言しなきゃ電子書籍に取り組んではいけないんだな」ということだった。電子書籍は紙の本と違う形態を取ったものだからこそ「何でもアリ」なんじゃないかと私は思う。その結果、出版社の優位性は崩れ不利な戦いを強いられるかもしれないが、それも時代の流れだと思うし。これはもう、社風の差なんだろうなぁ。

★「趣味は?」と訊かれると「休日公園で昼からビールを飲むこと」と答える私としては、絶対に外せないドイツビールのイベントオクトーバーフェストが今年も日比谷公園から開催。土曜日は天気も良かっただけあってすごい人出でどこも長蛇の列だった。ビール一杯1000円と高額なのがツラいが、その分荒れた酔っ払いが少なく、良い雰囲気だなと思う祭りの一つ。たぶん今週末も行くことになる・・・だろう。朝から入って同じドイツつながりでカタンでもやるか。

2011年5月11日(水曜日) 久々の御挨拶。

★すいません、お久しぶりです・・・。

★前回最後に日記を更新したのは2月。しかし実は、かの3月11日の直後に、すごく長い日記を書いていた・・・のだ。まぁ要はどこで地震に遭ってどうやって帰ってきて震災報道を見ていかに凹んで計画停電や原発事故で不安を煽られて・・・みたいな。しかしなんか、その冗長な文章を本番アップすることができず、1か月以上「下書き」フォルダに放り込んだままにしてしまっていた。そして結局・・・消してしまった。その時々の気持ちはTwitterの過去ログで記録はできている。だったらここにはある程度、心が落ち着いて固まったことを書かなければな・・・と思っていたら、どんどん筆が鈍ってしまった、というわけ。

★もちろん、現時点でも東日本大震災に対して、気持ちの整理ができているわけではない。明らかに自分たちのライフスタイルは変わったし、精神的なダメージだってどこかに残っている。そして出版業界も、用紙やインクの手配が一時困難となり、この夏も計画停電の影響で印刷・流通の平準化が求められ、雑誌の発売日等に大きな影響が出るのではと言われている。そして、一連の自粛ムードで下げ止まっていた雑誌広告がさらに大打撃。さらにはこれから、被災地等の書店からの返品が出版社・取次の経営に影響を及ぼすのはこれから・・・という状況。まさにまだ、何も総括できる状態じゃない。

★そんな状況の中、約3か月ぶりにここを更新しようと思ったのは・・・人事異動で自分の仕事が変わることになったからだ。ここ数年間は、Webや電子出版等のデジタルメディア事業を中心とした新規事業開発を担当し奮闘していたのだが、5月から紙の本の営業部門に戻ることとなった。営業は約5年ぶりだが、今度は雑誌やムックの配本、しかも担当は女性誌という未経験の業務なので、イチから勉強しなおさねばならんなと思う。

★今までやってた、「出版社におけるデジタル事業」に対して、これもまた総括をする段階ではないだろう。確かに「いつまで経っても儲かりませんなぁ、ガハハハ!」と笑い飛ばすことは簡単だ。だが、メディア・コンテンツ環境の激変はいままさに続いており、これからもどうなるかわからない。そんな中では、流行りものに次々飛びつくわけでなく、さりとて昔ながらのやり方に硬直化することなく、変化に合わせて対応できるよう自らの体制を整える、デジタル利用を自己目的化せず「手段」として柔軟に利用する、という状況は今後も続けていかなければならない。いまここに決定打があるわけではない。

★たしかに、プラットフォームレイヤーの競争は、最初に覇権を取ったところが非常に有利だ。明らかに海外企業がそのあたりを押さえつつあるわけだが、出版社としてはお互いに協調して商売できる環境・ルールを作っていきながら、コンテンツの面では積極的に競争をしていくべきだろう。そのあたりの「競争と協調」の二枚舌が今後も求められる、はずだ。そんな中で、出版社は業界団体などを使って歩調を整えることができるのかどうか。今年がある種の正念場なのかもしれない。

★逆に、今から深く関わる雑誌や書籍等の流通のほうはどうなのだろうか。5年間でどれほど変わったのか、あるいは何が変わってないのか、まずは目の前の仕事を覚えながら、だけど、そのあたりもきちんと追っていかねばならんなぁと。

★・・・というわけでこの「知ったかぶり週報」は、引き続きデジタルメディア業界のことをウォッチしながらも、今後は紙の出版や流通寄りの話が中心になってくるのではないかと思います。それでもなお、広い意味での「コンテンツ流通」に関心を持ちつつしばらく頑張りたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

2011年2月16日(水曜日) 『盛岡さわや書店奮戦記』、ヴィレッジヴァンガード、アダルト系商品撤去の真相、ボーダーズはなぜダメになったのか?・・・etc.

★駅前のスポーツクラブに入会してしまった。まさか自分の人生において、自ら好んで運動をする日が来るとは・・・しかし、行きだすと意外に楽しい。やっぱり自宅で筋トレなんてやる気出ないが、運動しなきゃいけない環境に自分が放り込まれると、これはこれであれこれやり始めてしまう。そして改めて思うのだが、かつて銭湯が担っていた機能はスポーツクラブに移りつつあるのだなということ。だって休日夕方のスポーツクラブの風呂なんて、隠居した風の御年配の方々の憩いの場と化しているし。

★仕事が立て込んでいるのは今に始まったことではないが、最近自分ではどうしようもなくて煮詰まることが幾つも立て続けに起き、精神的にかなりどよんとしてしまっていた。そんな折にたまたま社内の飲み会で一緒になった社長から「kajie君、うつ病にならないでね」と言われ・・・え、そんなにうつ病になりそうな感じでしたかワタクシ?とかえってぐるぐる悩み始めてしまい悪循環な感じに。

★小田光雄インタビューの「出版人に聞く」シリーズ。元リブロの今泉正光氏に続く第2弾が出版された。

盛岡さわや書店奮戦記―出版人に聞く〈2〉 (出版人に聞く 2)
伊藤 清彦
論創社
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伊藤清彦氏は、東北の地・盛岡のさわや書店を一躍有名にした名物書店人としてよく知られている人物。近年書店業から離れてしまい周囲を残念がらせているが、本書を読むと伊藤氏の書店運営術がいかにわかりやすく具体的であるかがわかり面白い。今はなき新宿マイシティの山下書店で文庫の売り上げを急激に伸ばし、町田の路面店では移動式の小さい平台をいくつも作り、客層に合わせて時間帯ごとに雑誌の平積みを変えて雑誌の売り上げを急激に伸ばした。地元・盛岡に帰ってからは、旧弊社員との衝突に悩みながらも、店舗全体のマネジメントに取り組み店全体の売り上げを急成長させる・・・。しかし本書を読んでいると、伊藤氏「以外」は当時どうやってたんだろう、と思わざるを得ない。それでも昔は昔で別のところに苦労があったのだろうし、そもそも本は置けば売れる時代だったのかもしれない。しかし今はそれではいけない。様々な本を売るノウハウ、テクニックを身につけ、たえず実践していかなければいけない。だけど人は増えないし売上は下がるし・・・本当に今の現場は大変だ。

★関係ないけど、新宿のマイシティは今ではルミネエストに代わってしまった。山下書店は閉店してしまい、そのあとに有隣堂が入ったものの立ちゆかずそちらも閉店、今は書店がひとつも入っていない状態だ。そして、新宿のルミネエストといえば・・・そう、立ち退き問題で揺れているあの人気カフェ・ベルクが入っているところ。

「遊べる本屋」ヴィレッジヴァンガード、アダルト系商品撤去の真相
サブカルの殿堂・VVがエログロを排除するのは店自体のアイデンティティを揺るがす大問題なのでは・・・とこちらも書店ギョーカイの中で話題に。私はVVの愛知県の本店のことは知らないが、やっぱり思い出に残るのは下北沢店。街自体の持つ雰囲気と相まって、猥雑でポップな空間(「ポップな雰囲気」と「大量のPOP」の掛詞)に驚き興奮したことを思い出す。しかし、現在のVVは地方・郊外のショッピングセンターに相次いで出店しており、今や店舗数は300店以上。ファミリー向けのSCにエログロは合わない・・・という判断を自主的に決めた、というのはまぁ納得せざるを得ない。
私が気になるのは、その基準だ。「独自のガイドライン」というのがどの程度の商品を指しているのか。単に成年マークをついてたらばっさりNG、とかだとあまりにも悲しすぎる。VVは、他の書店にはない「提案力」が魅力だ。あの定番となったPOPは「店員自身がオススメの本を推してます」オーラにあふれている。そんなVVが「マル成か、否か」「性描写があるか、ないか」だけで店頭に置ける商品を決めてしまうというのだろうか。それとも、もうあのPOPは形式的なもので、目利きの店員が「この本を売ったる」という気概のもとにびっくりするような本を掘り出してきて・・・ということはなくなってしまったのだろうか。

菊地君の本屋
菊地君の本屋
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永江 朗
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ヴィレッジヴァンガードはもはや「菊池君の本屋」ではなくなった。店が大きくなること、全国に広がっていくことは歓迎すべきことだろうし、その結果として各店員の書籍に対するリテラシーに差が出てきてしまうのもやむをえないだろう。しかし、どんなに大きくなっても店員個人の熱意や力を大きなシステムの中でつぶしてしまうようなことはしてほしくないし、VVが、あるいは地方に拡大するメガストアがそこまでしないであろうことを期待したい。

ボーダーズはなぜダメになったのか?
米国2番手の大手書店チェーン、Bordersが会社更生法申請を発表するとか。電子書籍端末Nookを出すなどして生き残りを賭け様々な手を打つBarns&Nobleに比べると、明らかに後手後手に回っていた印象は否めない。上記記事は、そのボーダーズの特徴の転落の原因に切り込んでいる。

「個人的には、ボーダーズは電子書籍などが出始めるずっと前から、自分たちが得意だったことを見失ってしまったのが敗因だと思う。それはつまり、大学生のような若い世代が何に興味を持ち、何にお金を使い、どういうライフスタイルを送っているかを理解した上で、彼らが望む「場」を作る、ということだ」(本文より)

これは、いま他の書店、他の企業に置き換えてもけっこうぐさっとくる文じゃなかろうか。

2011年1月28日(金曜日) 整体で腰治療、『成熟期のウェブ戦略』、楽天レシピ急成長、iOS電子書店アプリに危機!?、『花のズボラ飯』・・・etc.

★うひゃあ、気づいたらもう1月が終わろうとしている!!

★来年度に向けて取り組む企画・事業が本当に多方面に広がってきた。本業の仕事はもちろんのこと、勉強会とか業界横断的なプロジェクトでも積極的に関わっていこうと思うので、今年は仕事に生きることになりそうだな。しかし実際、最近はなんか飲みに行く暇があったら企画書書きたい、くらいの気持ちになっているもので。

★健全な精神は健全な肉体に宿る・・・というわけで、その気力を保つために、まずは慢性的に痛む腰と肩をなんとかすべく整体に通い始める。一回の治療で本当に軽くなって座り仕事の集中力がまるで違う!今までマッサージはやってたんだけど、あまり効果なかったんだよね・・・定期的に通うことで、色々と改善ができればと。さらに、勇気を振り絞って自分の文化にまるで合わない(と思っている)スポーツジムへの入会も検討中。この丸い腹をなんとかしたい・・・!

★今週のオススメ業界研究本、というのがこの日記の人気コーナー(嘘)

成熟期のウェブ戦略―新たなる成長と競争のルール
野尻 哲也
日本経済新聞出版社
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ウェブビジネスはもはや成長期から成熟期に入りつつある。もちろん今でもFacebookやGrouponのように、急激に拡大するWebサービスはあるけど、もう誰も手をつけてない青田はウェブの世界にはほとんどなく、ここからはいかに他者と差別化を図り、隙間を見つけていくか、あるいは資本力で市場シェアを取りに行くか、市場成熟期ならではの戦略が必要とされるのだ・・・本書は国内外の様々なサービスの事例分析をもとにしながら、企業のウェブ戦略のあり方と消費者行動の変化について考察する。
Webマーケティングのまねごとみたいなことをやっている私としては、非常に読みやすくて面白かった一冊。しかも本書ではかなりの紙幅を割いて、コンテンツの有料化、電子書籍、電子雑誌、新聞等に関する考察も入っているので、電子書籍畑の人も読んだほうがいいかと思われる。

★出版社で電子書籍担当になる人を見ていると、Web媒体のことがわからない人がけっこう多いと思う。確かに電子書籍は「書籍事業の延長」ではあるのだが、一方で「デジタルメディアサービスの延長」でもある。双方の特徴と利点・欠点をきちんと把握しておかないと、偏ってしまい書き手や作り手と読者やユーザーとを満足させるものはできないのではないかと。

「年内にクックパッド抜く」–楽天レシピ、ポイント連動で攻勢
これは気になる。料理投稿はクックパッドの一人勝ち、と思っていたが、確かに楽天なら自分たちの持っている事業を使いながら巻き返しが図れそうだ。何にせよ、対抗勢力がある、というのは重要だと思うんだよね。

★料理レシピサイトで言うと、クックパッドに上記の楽天レシピというのがCGM型の雄だとすると、いわゆるプロが作るレシピを主軸にした検索サービスとしてはみんなのきょうの料理というのがあって、実はこちらも根強い人気がある。Googleもレシピ検索ができる。となると、ウチみたいな出版社が今から何かするとしても、結局のところは「量より質」で何とかするか、切り口をずらしていくしかないんだよな。うーむどうしよう。

iTunes課金を迂回する電子書籍アプリも「6月30日」まで? 米Appleがアプリ開発者に警告メール
いま電子出版関係者の間で真っ青になって慌てている人が多数出ている、驚愕のニュース。いわゆる「書店アプリ」の中には、アップルの「アプリ内課金」を使って本を買わせるサービスと、独自にクレジットカード課金等の決済方法で本を買わせるサービスがある。アプリ内課金は確かにワンクリックで購入できて便利なんだけど、価格設定に縛りが強かったり、ユーザの属性が小売り側で見えなくなってしまったりなど不便なところも多い。課金手数料も30%かかってしまうし。そのため、iOS以外にも店舗を広げたいサービス事業者は、独自決済を採用しているところがけっこう多いのだが・・・なんと、今後はそれがNGになってしまうらしい。すでに新規に申請している書店がことごとくリジェクトされ、すでに独自決済で運用している書店の人たちも、アップルに問い合わせると、はっきりしたことは言わないものの「リスク高いですよ」と言われるとか・・・。

★電子出版関係者のホンネとしては、自由度の高いAndroidのほうに開発資源を振り向けたい。ただ、やはり現状も、そして今後もiPhoneの一メーカーとしての優位は揺らがないだろう。また、ここが最大の問題だが、Android端末は自由度が高すぎるがゆえに、機種ごとに仕様が異なり、結局は端末ごとに調整の作業が必要になる。となると、Galaxyなどのように非常に売れている端末以外には、サービスが未整備になっていしまうということが多いのだ。ここが何とかならんかなと思うのだけど。

★ただ、Androidマーケットがアプリの払い戻し受付を24時間以内から15分以内に短縮させるということもあって、電子出版にとっても徐々に使いやすくなりつつあるのも事実。そしてiPhone以外のスマートフォンの売れ行きも今冬は予想以上に伸びているという話もあり、やはり今年はこのあたりへの対応がカギになりそうだ。

★帰宅したら家にあったマンガ。『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之が、まったく違った作画者で新たな「ひとり飯」の世界を作り上げた。

花のズボラ飯
花のズボラ飯
posted with amazlet at 11.01.28
久住 昌之 水沢 悦子
秋田書店 (2010-12-20)

単身赴任中の夫を持つ30歳の主婦・花ちゃんが、今日もひとりでズボラな料理を作って食す。コンビニのおにぎりにお茶をかけた「おにぎり茶漬け」とか、「もらいもののお汁粉+しば漬」とか、旦那の前では見せないズボラ飯を、それはそれは美味しそうに、そして妙に色っぽく食べる様に萌える。そして合間に機関銃のごとく出てくる独り言が、ダジャレありオタクネタありの・・・これまたおかしくってカワイくって。いやぁ、久々にマンガのキャラに惚れました!

2011年1月12日(水曜日) 米ベライゾンがiPhone取扱い開始、ドコモ・大日本の電子書籍配信、電子書籍を月1,000部以上を売るアマチュア、『匠三代』・・・etc.

★明らかに視力が落ちてきているのは、暗い所でパソコン作業を続けているからだろうか。さすがにメガネをそろそろ買い換えるか・・・。もう7~8年は近視が進行してなかったと思うんだけど。だ、誰だ?老眼じゃないのって言う奴は!

★この時期は肌が乾燥してぱさぱさになったりかゆくなったりするので・・・こんな私でも風呂あがりの保湿が必要なのだが、先週末から奮発してロクシタンの男性向けフレグランス入り化粧水を使うようにしてしまった。自分でいうのもなんだが、これを使うようになって、自分がちょっと、いいにおいがするようになった。香水なんてまったく無縁だった私が、いまさら色気づく36歳男子。

★大小取り混ぜると、現在動かしてる企画は何十本あるんだろうか・・・今のところどれも楽しく取り組めているんで、精神衛生上はいいんだけど、どこかで本当に破綻するんじゃないか、と不安でしょうがない。ていうか、すでにほころびはあちこちに出始めている。

米ベライゾン・ワイヤレス、2月10日にアイフォーン4発売
米国では業界2位のAT&Tが独占供給していたiPhoneを、米国業界1位の通信会社ベライゾンも取り扱いを開始というニュース。となると、日本も同様のことが起こるのだろうか?ソフトバンクがやすやすと手放すとは思えないし、孫正義氏にはぜひ日本の通信業界発展のために頑張ってほしいが、私個人としては、なるべく早くiPhoneをDoCoMoで取り扱ってほしいのよね・・・。

500億円目標、競争さらに激化 ドコモ・大日本、電子書籍きょうから配信
昨晩はテレビのニュース番組でも相当取り上げてられていた模様で、hontoの知名度も一気に上がった・・・だろうか。ただ、私どもからすると「書店が一つオープンしたなぁ」くらいの印象しかまだないもので、協力しつつ様子見。

米国で電子書籍を月1,000部以上を売るアマチュア作家が続出、出版関係者の間で驚き
月1000部だったら、すでに日本ではコミックやラノベ等の同人作家やビジネス書作家でもっと稼ぐ人がごろごろいそうだが・・・一握りの人気アーティスト以外が生活を支えつつ表現活動をするためには「千人の忠実なファン」を捕まえるべしってのは昔から言われているらしいのだが、それをよりやりやすくしているのが電子出版なのだろう。紙の出版では1000部というロットは(専門分野じゃない限り)厳しいし、ブログやWebは無料媒体なのでそこ単体で生活を成り立たせるのは難しい。

★たまにはマンガの話でも。もともと家とか間取りとかの話は好きなもんで・・・。

匠三代 1 (ビッグコミックス)
倉科 遼 佐藤 智一 天野 彰
小学館 (2010-07-30)

 
下町・深川の小さな工務店で、大工の祖父、経営者の父と、設計を手掛ける主人公・拓美。親子三代の「匠」たちが織りなす、家づくりを舞台にしたホームドラマ。家づくりを通して様々な家族の人間模様に切り込んでいく、いわゆる人情モノなんだけど、家づくりの基礎的な知識・情報がきちんと練りこまれているので、非常に面白く読むことができる。現在2巻まで出ているが、まだあまり知名度が高くないようで・・・ドラマ化とかしたら映えるんじゃないだろうか。家づくりの専門誌「住まいの設計」のWebサイトで監修者の建築家にインタビューした記事が掲載されているのだが、やはり映像化のことは視野に入れている模様だとわかる。