diary

2007年9月26日(水曜日) 出版(新刊)点数は多すぎるのではないか?

★早めに会社を出て高円寺純情出版界へ。この勉強会への参加は2度目。20人弱の人数で、寺子屋のような和室を使い、「講演」よりも「議論」を行うという意味では、他の出版勉強会とはちょっと違う立ち位置だ。で、昨日のテーマは「出版(新刊)点数は多すぎるのではないか?~取次現場からの報告~」。大阪屋の鎌垣英人氏と「新文化」の石橋毅史編集長が講師となった。1990年度に年間4万点を突破した新刊点数は増加を続け、2005年度ついに8万点を突破した。取次の現場では「1日400点以上の新刊が来ると新刊ラインの現場が疲弊する」といい、書店では過剰な送品による「押し出し返品」が発生する。すでに送量規制は取次の現場で行われているが、今後はもっと激しい「選別」が行われるのか? 流通が今以上の多品種に対応する仕組みを作り、書店がさらに大型化して受け皿を作れば、もう少し点数が増えても「対応はできる」だろう。しかし、そこまでして「多様化に対応すべき」なのだろうか? ・・・今回の勉強会では取次を中心とした流通の話に終始していたのが私としては残念であったが、非常に刺激を受け、そのあとの懇親会でも帰りの電車の中でももやもやと考え続けた。

★自分が出版社側の人間である以上、この手のテーマは「ハワイかなんかの観光地に行って『日本人ばっかりでつまんねーなー』と文句を言う日本人」とまったく同じで、「だったら自分がやめろや」という話になってしまうので大変言いづらい。ただそれを自覚したうえで棚に自ら上がり言うと、多くの読者は出版にそこまでの多様性を求めてないんじゃないかと思う。もちろん本好きの、ハードカバーの専門書を読みあさる人は別なのだが、ごく大多数の「娯楽の一部、情報収集の一部として本を使う人」にとっては、せいぜいコンビニのラックにおさまる程度、どんなに多くても東京駅のブックガーデン(名前違うのか、ブックエキスプレスだっけ?)程度の多様性で十分なんじゃないかという思いがある。ここ数年の出版点数の増加の原因は(そこにも昨晩はあんまり言及してなかったけど)「自費出版の増大」(ずばり、新風舎とか文芸社とか)と「二番煎じ本の増大」であろう。特に後者の場合、たとえば「インド式計算」の本が売れると、あっという間に二匹目のどじょうの大群が押し寄せて売り場が飽和する・・・という状況だ。DTPや印刷の技術が進み、編集制作の現場もよりスピーディーに少部数でも場が立つ形で本を作れるようになった。これが書店の類書洪水を招いているといえよう。でも読者からすれば、欲しいのは「一番良い(つまり人気がある)一冊だけ」なわけで・・・。

★上記の話は非常に絞り込まれたテーマなんで、全体像をつかむのならこちらを読むほうが良いかと。

本を売る現場でなにが起こっているのか!?
雷鳥社 (2007/09)
売り上げランキング: 14241

『本を作る現場でなにが起こっているのか!?』に続く第二弾は書店・取次等の出版流通界の現状を明かす本。取材先がトーハン桶川、電子タグ、フタバ図書、NET21、TSUTAYA・・・といった具合。非常にバランスが良く、「なぜここが?」と疑問を持つような取材対象もない。一つあたりの取材はどうしても浅くならざるをえないが、入門書としては十分であろう。

吉田戦車と伊藤理佐が結婚
きのう書き忘れてたが、これには驚いた。そもそも、『吉田自転車』のころに離婚してたとは・・・知らなかった。「『よくある質問』に対するお答えとしましては ・できちゃった婚ではありません。 ・伊藤先生が建てたあの家には住みません。」とのこと。

メディア・パル出版メディアパルってまったく違う組織なのね。ずっと混同してたよ。

産経新聞社とマイクロソフト、新ニュースサイト「MSN産経ニュース」を10月1日に開設
毎日新聞から産経新聞へ鞍替えしたマイクロソフト。ニュースポータルも飽和している中で、どこまで特色が出せるか?そして産経は紙でもデジタルでも新たな試みを次々行っているが、収益性としては明らかに厳しいものばかり。ここで逆転できるのか?

Gyouza Dining&Beer Bar Yurikayato
お茶の水にある餃子と世界のビールの店・・・すげー行ってみたい!というわけでメモ。

2007年9月25日(火曜日) 連休明け。

★平日働いているときは「1週間が4日しかないと仕事が進まない!」といきり立っているのだが、休みに入ると「やっぱ週休3日くらいがカラダにはいいよねー」と言ってる自分。別に何をするわけでもなく通常の休みがただ延びてるだけなんだが。

ほぼ日手帳2008年版が販売開始。今年(2007年)は見開き1週間の他の手帳に浮気していたのだが、仕事内容も変わったことで、また1日1ページのこちらに戻ろうかと。いったんそう決めると、来年からじゃなくて今すぐ変えたい!と思いオークションとかで2007年版の手帳を探し回る。

404 Blog Not Foundで紹介されていてすぐ読了。特に付け足すことはないんだが・・・。

3時間で「専門家」になる私の方法
佐々木 俊尚
PHP研究所 (2007/09/11)
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インターネットを駆使すれば誰でも短時間で安価に「専門家」になれる・・・。ここでいう「専門家」とは、本当のプロフェッショナルのことではなく、その世界について全貌を把握し最低限の流れをつかんでいる人のことを言う。とかくタコツボに陥りがちなネットでの情報収集だが、「爆発型」と「一本道型」の情報の探し方を駆使することで、情報の海に溺れることなく目的を達成することができるという。「誰もが情報を手に入れられる」というが、だからこそ「どうやって探すか」が重要になっている現在。本書で描かれていることの一つ一つは決して大した方法じゃないと思うが、意識して行うのと無意識とではまったく違う。言語化しにくい部分をさくっとまとめてくれた好著。

本を所有することの経済的異議
もうひとつ小飼弾氏経由のネタ。私も本は借りるより買うほうである。結局大多数は人にあげたり売ったり捨てたりしてしまうのだが、図書館からでも知人からでも「借りて読む」ことに妙に抵抗がある。「~までに読まねばならない」という時間的な制約が付加されるようで。

本屋のほんね:新書の並べ方
文庫は「版元別・著者順」だが、新書は「番号順」・・・言われてみればそうだ。著者別にしたりテーマ別にしたりしたほうが売れる気がすると思う。新書は爆発的にシリーズが増え刊行点数が増えていったが、受け入れる流通・書店側が「新書を売る」ノウハウを確立していない。ベストセラーのごく一部を仕掛け販売することには長けているが、棚や棚前をどう揃え、売っていくかについてはまだまだこれからの課題なのだろう。

★福田新総裁誕生。それにしても「自民党本部前で麻生氏を応援するオフ」は面白い。もともとは一国会議員の呼びかけから始まったのだが、2ちゃんねるで広がり数百人が集まった。麻生=オタクというイメージが固着化してしまう危険性はあるのだが。ちなみに私も麻生派。コンテンツ産業育成を重視してくれそうだから。

2007年9月18日(火曜日) 出版業界人にあるまじき。

★自宅の書棚を整理。購入したものの読むのをやめた本、一度読んでもう手元に置かなくてもよい本がだんだんたまってきたので、段ボール箱を購入して一気に箱詰め。処分に困ったが、宅配便で引き取りしてくれるイーブックオフに決めた。引き取りは来週。で、片づけてるとコミックの途中巻抜け落ちをいくつか発見。貸したまま帰ってこなかったり、単に買い忘れてたり・・・というのがいくつかあった。で。次はブックオフオンラインの新刊―古書同時検索でヒットしたものを購入。たしかにこれはユーザーとしては便利!「できれば安く手に入れたいけど、無理なら定価でもいいから買いたい」という私のニーズを見事に満たしてくれる。とはいえ、まだまだ「在庫なし」のものが多く、その分はbk1を使用して欠本補充。・・・生活圏内に店舗が存在しないし、もともと古書店が苦手なこともあって、あまり今まで使っていなかったブックオフだったが、ネットのサービスは便利だなぁ。ギョーカイの方からは怒られるのかもしれないが。

「ブックオフオンラインが新刊の調達に太洋社を使っていた」ことが判明し、関係者が大手出版社などにあいさつ回りなどをしているもよう。ブックオフは「出版業界の敵」扱いされているので、感情的な反応も多いようだ。新刊書店が古書を徐々に扱い始めているように、古書店が新刊を扱う流れももはや止めようがない気がする。「万引きを助長している」点などは今後も業界を挙げての対策を継続しなければならないが。

★初めて寄った丸の内の青山ブックセンターで購入。

佐藤可士和の超整理術
佐藤可士和の超整理術
posted with amazlet on 07.09.17
佐藤 可士和
日本経済新聞出版社 (2007/09/15)
売り上げランキング: 78

気鋭のアートディレクター・佐藤可士和が「整理術」?と不思議な感じがするが、本書は「空間の整理術」「情報の整理術」「思考の整理術」に大別されており、やはり独自性が強いのは「思考術」の部分。単なる広告制作業ではなく、企業のブランディングから商品開発にまで携わる佐藤氏は、顧客から徹底的にヒアリングを行い、仮説をぶつけながら対話をして、その商品、企業にとって最も重要なポイントを削りだす。情報過多の時代、「あれもこれも伝えたくてわけがわかんなくなってる」モノたち、人たちがあふれかえっている中で、「整理を駆使して問題解決するという爽快さが仕事に結びついている」佐藤氏の考え方は非常に参考になる。

基本的に、サイン会では誰も儲からない
パンダのため息より。出版記念サイン会をやっても、経費に比べて売れる冊数なんてたかがしれたもの・・・という話。それはその通りなのだが、書店にとっては「イベントをやってて賑やかなお店を演出」という、作家や出版社は「読者交流の場に、読者へのサービスに」という、それぞれその場では金銭化できない別の目的があったりする。リンク先に書いてある某作家とはたぶんこの人のことを指しているのだが、彼のサイン会などはまさに読者同士のオフ会としても機能していた。ただ、これもそれも、「お客さんがたくさん来る作家」なら通じる話なのだが、著者、書店、版元どこかの思惑がずれて、「作品は有名だけど集客力がない作家」(現実にこういう人はたくさんいる)がサイン会をやってしまったときは、みんな大変なことになるのだ・・・。

購入した新刊がネット上でも読める。
ネット書籍サービスとは、購入した本をネット上の「マイ書棚」に所蔵でき、そちらで全文読むことができるというサービス。読者は購入した本についている番号(一冊一冊固有のIDがふられている・・・んですよね?)を登録することで同サービスを使うことができる。中経出版は合格クラブで経験を積み、「本を買うことでネットのサービスに誘導する」というモデルを構築した。特にPC向けのネットサービスの場合は有料化が非常に難しい。出版社にとっては、本を作って書店にまいて売るほうがよっぽど楽だ。だったらそのインフラを活用してPCサービスを「有料課金」してしまえばいい・・・。これは版元のネット活用という意味では独自性があって面白い。もはや本は完結したパッケージではなく、ネットの世界に誘導する鍵にすぎない、という例も出てくるのだ。

新刊書籍をPDFで全文無料公開
ライブドアレボリューションのこの事例も、別の意味で本が本として完結しない典型例。要は自分の考えを少しでも多くの人に広め、会社の宣伝をしたい、というのがこの会社の目的。そのツールとしてたまたま本があるだけなので、「全文公開したら本が売れない」なんてことは考える必要がないのだ。

異例の売れ行き「初音ミク」 「ニコ動」で広がる音楽作りのすそ野
いくつか聴いたけど『初音ミク』の音声合成は本当にすごい!まるで違和感なく、思い思いの歌を歌わせることができる。これでいろんな声のアイドルが登場してグループを結成したりしてきたら、一大バーチャルアイドル市場ができるに違いない!

2007年9月11日(火曜日) おひさしぶりです。

先日の記述がきっかけでボウリング大会を行う。2年ぶりくらいかな?1ゲーム目で生涯最高得点をたたき出し大喜びしたものの、2ゲーム目で生涯ワースト10に入るような低スコアをとってしまい、平均としては平凡な感じに。で、肝心のダイエット効果は、ボウリングのせいかどうかわからないが、とりあえず旅行直後の最も重い時に比べマイナス3kg維持。もうひと絞りしたいんだが、運動は好きじゃないなんだよ!

★某業界誌の記者が取材に。知識ある人で話の聞きだしかたも上手だったので、調子に乗ってついしゃべるしゃべる。「デジタル雑誌について調べようと思っても、どこの業界団体でも現状を把握してない、そもそもデジタル雑誌の“定義”がない」という話。確かに、自分がいま関わっている研究会でも決して情報が集約されているわけではない。SooKやデジタルefが先行しているからといっても、お互いスタンドアローンな状況に陥っているのが、問題なのではないかと思う。

★同じ部署内の人と、グループウェアを使ってスケジュール共有を始めた。確かにお互いの空き時間がわかりたいへん便利なのだが、つい空白を埋めたくなってしまい、人と面会する以外の仕事時間がどんどんなくなっていく危険性が。あぁ、あれも書かなきゃこれも作らなきゃ・・・。

★遅まきながらようやく購入。一気に読了。これは面白い。

CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ (NT2X)
小寺 信良 津田 大介
翔泳社 (2007/08/02)
売り上げランキング: 578

「通信と放送の融合」とは何を目指すのか、テレビやラジオ、新聞などの旧型メディアは今後何を目指すのか・・・デジタル化時代のコンテンツビジネスを予見するインタビュー集。第二日本テレビの土屋敏男氏や「Life」を手掛けるTBSラジオの長谷川裕氏などをはじめ、興味深い面々が並び濃い話を展開している。

★本書で私が一番面白いと思ったのは中村伊知哉氏の話。本書で初めて存在を知ったのだが、そもそも「少年ナイフ」などのディレクターを務めバリバリコンテンツよりの人が、大学卒業時に「これからは通信の時代」という流れに乗って、そのルールを作るところはどこだと探しまわった結果郵政省に入る・・・という変わった経歴の持ち主である。いわゆる「通信と放送の融合」を真ん中で考えている人だけあって、視点が大きくて面白い。「通信が16兆円、放送が4兆円の市場規模。合わせて20兆円だけじゃなくて、それを30兆円、40兆円にできないか・・・」「教育や医療の市場規模が20兆円、30兆円とあるので、医療や教育の1割がネットに乗ってコンテンツ産業化すれば、新たに5兆円というビジネスが生まれる・・・」いかん、桁が大きすぎてよくわからなくなってきた。

自作小説を14の漫画に 秋元康さんメディア横断計画
「秋元さんが数年前から唱えていた『カルピス原液論』の初実践として興味深い」との声あり。しかしそもそも、『象の背中』という“原液”に対し映画やドラマはともかく、マンガ誌だけで14誌と連動というのは・・・さすがに薄めすぎでは!?

出版業界からケータイ通販へ参入・講談社「ViVi」のブランド戦略
女性誌が通販と連動するケースはいくつかあるが、ViViの場合はもう一歩踏み込んだ連携を取っているようだ。オリジナルのクレジットカードを作る理由は「ViVi世代は10代後半~20代前半」なのでファーストカードとなる可能性が高いためとのこと。なるほど。

「コミックヨシモト」創刊からわずか3カ月で休刊へ
さすが大阪商人、見切りが早い!早すぎる!「吉本興業内の勢力争いに巻き込まれた」という声をどこかで耳にした気がするが・・・。気になる連載もあるにはあったのだが、残念。

イミダス・知恵蔵の休刊に思う
「イミダス」「知恵蔵」休刊で残る用語辞典は「現代用語の基礎知識」のみに。この3誌が書店をにぎわせるのが初冬の風物詩だったのだが。ただ、上記のリンク先でも言われているように、「<お金をかけて1つの形態にまとめる>作業をしてくれる人が少なくなってしまうのではないか」という不安は私も感じるところ。全部が全部ウィキペディアでいいじゃんっていうのはあまりにも乱暴すぎるし。

興奮しすぎた!? 実況アナ前代未聞の途中降板
野球中継の最中に興奮しすぎたベテランアナウンサーの声が途中でかれ、急きょベンチリポートを担当していた別のアナがリリーフ登板。2ちゃんねる界隈でも話題になってたらしい。「まあ、皆既日食のようなもの、とでもいいましょうか」という番組担当者のコメントがうまいこと言ってるようで言ってない。

想像以上の早さでテトリスをしているムービー
人間の能力には限りがないものだと驚嘆しました。なんじゃそりゃ・・・。

2007年9月3日(月曜日) 場違い。

★週末なぜか東京ガールズコレクションを見学に。場違いだなぁと思っていたが思ったより男性客が多く(カップルもいたから・・・1割以上はいたのか?)、企業ブースがいくつも出ていて、いわゆるフツーのイベントだった。さすがに2万人も集まればね。ファッションショーそのものよりも、合間にスポンサー(ソフトバンクとかトヨタとかカシオとか)が行う「ファッションショーなんだけど協賛企業の商品をアピールする」ショーが妙に面白かった。

★「世界征服」に続いて新書で大ヒット。確かに私も両方とも買って影響を受けている。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書 227) いつまでもデブと思うなよ (新潮新書 227)
岡田斗司夫

新潮社 2007-08-16
売り上げランキング : 4

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50kg以上の激やせに成功したオタキング岡田斗司夫の「文系ならでは」のレコーディング・ダイエットとは?要は食べたものを全部書き続けるという、聞けばなんだそんなことかと思うやりかたなのだが、確かに始めるのは簡単そう。さっそく昨晩からメモをつけはじめてみたりして。単純な私。

★「本日発売!」と店頭に書いてあったのでつい、P704iを衝動買い。もともと薄型のが欲しかったけどこれはというものがなく、今までスルーしていた。機能的には満足なのだが、FOMAカードを入れる部分が接触が悪いのか、しょっちゅう「FOMAカードが異常です」というエラーが出て電源が切れてしまう・・・!初期不良かと思っていたら、ココを見て解決策に気づく。あーでも、コレ絶対に同じような症状になってる人がたくさんいるよ。

編集者からベンチャーのキャリアパス
編集者の仕事のスキルはベンチャー企業に向いているのではないかという梅田望夫のブログによる指摘。確かに編集者は企画立案から雑用まですべてのことをこなさなければいけないからタフですわな。徹夜にも強いし。