diary

2009年3月25日(水曜日) 『それでも雑誌は不滅です!』、『BRUTUS』と『週刊ダイヤモンド』の共通点?・・・etc.

★うーん、シャレにならんなぁ、ということが徐々に増えてきた。

★今年は早々と耳鼻科に行っており、花粉症の薬はしっかりもらってきた。他のクスリももらって試したのだが、昨年から飲んでいるアルピード錠を寝る前に1日1回、というのが自分には一番相性が良い模様。あとは外出時のマスクでなんとか平穏な毎日を過ごしております。油断は禁物だけど・・・。

★最近は雑誌への厳しい論調が多い中・・・こういう「応援」の言葉が妙にしみたりする(ってなんで自分が「雑誌というメディアの看板」を背負った気になっているのかさっぱりわからんのだが)。

それでも雑誌は不滅です! 愛と怒りのマガジン時評100 (ASAHI PAPERBACKS) (ASAHI PAPERBACKS)
中沢 明子
朝日新聞出版
売り上げランキング: 83676

 
AERAで4年にわたり続いた辛口雑誌コラムが単行本化。著者の雑誌に対する愛情は辛口な文面からも十分伝わってくるものがある。また、わずか2~3年前のものでも、妙に懐かしく感じたり古く感じたりする雑誌、特集の多いこと多いこと。取り上げられた約200タイトルのうち、今も存続している雑誌は何割くらい・・・あるのだろうか。

★で、この本を読んでいて私がちょっと驚いたのが・・・。2007年8月雑誌掲載の同コラムで「スカしてるか、ないか/『ブルータス』『週刊ダイヤモンド』」というタイトルの記事があった。当時『ブルータス』『週刊ダイヤモンド』がまったく同時期に「ニッポンの観光」を大テーマに掲げている、というもので、コラムではそれぞれの雑誌がカラーを生かしてどのような内容となっているか・・・を書いている。
 
brutus20070801.jpg diamond20070728.jpg
 
で、これを見て思い出したのだが、実はこの両誌、先月もほぼ同じ時期に「農業」特集をやっているのだ。もちろんこちらも、雑誌のカラーに合わせて記事の方向性はまったく違うけど、やっぱり同じ時期に同じテーマを、というのはなんか面白いなぁと思う。

BRUTUS (ブルータス) 2009年 2/15号 [雑誌] 週刊 ダイヤモンド 2009年 2/28号 [雑誌] 
逆に言うと、この2誌が同時に大特集をやったときには、何かの空気が来ている、あるいは誰かがムーブメントを作ろうとしている、といえなくもない。両誌の特集には今後も注目だ。

Time, Inc、雑誌のパーソナル化をテスト
米国の事例。読者がデジタル版の雑誌記事を自由に組み合わせて購読でき、それに合わせて別々の広告も入る・・・という試み。雑誌のソーシャルメディア化、というのはデジタル時代には進んでいくだろうし、きっと雑誌横断的な選択も今度できるようになるのだろう。だけどその一方で、上記のような「雑誌らしさ」を考えると・・・ちょっと抵抗感を感じなくもない。私が「旧メディアの」雑誌側の人間だからだろうかね。

2009年3月24日(火曜日) 『GINGER』創刊、NumberWebリニューアル、ELLEオンライン戦略、『美少女図鑑』・・・etc.

★なんという体たらく・・・皆様お久しぶりです。もう特に言い訳はせず淡々と再開します。

★やはり昨今の出版業界における明るい話題は幻冬舎『GINGER』創刊・・・なのだろうか。雑誌広告業界が大逆風の中創刊させたのは意地なのか何なのか。まだ実物を手に取ってないので中身に関してのコメントはできないが、幻冬舎元管理局長の不正流用というニュースすら、『GINGER』のプロモーションのためなのでは、と邪推してみたり。

 
「Number Web」がリニューアル。コラムやアスリートブログを展開
上記の『GINGER』が雑誌Webサイトを自社で行わずAmebaと連動しているのに対し、文藝春秋『NUmber』はWebサイトを長年続いたgooとの共同運営から4月から自社運営に切り替える。ブランド力はあるし、もともと編集機能は自社で持っていたので、あとは営業とか集客とかにどこまで頑張れるか。

BusinessMedia誠:特集・どうなる?紙メディア 出版・新聞ビジネスの明日を考える
立て続けに紙メディアの苦境を伝える記事が相次いでいる。ただ、それを報じる側のネットメディアも自分たちの存在に危機感を抱いているのは確かだ。いくらWeb広告市場が伸びているといっても、すでに一つ一つの媒体は相当厳しい状況に陥っている。「ネットの無料モデルがいつまで続くか」は誰にもわからないのだ。

ファッション誌「ELLE」が打ち出す世界的デジタルメディア戦略 - ラガルデール・アクティブCEO ビヨ氏に聞く
というわけで、デジタルメディアへの投資に対し皆が不安がり始めている状況の中でELLE Onlineは相変わらず好調の模様。先日住友商事とEC事業に乗り出す発表もあったばかりで、意気込みが非常にわかりやすくはっきり伝わる。

「美少女図鑑」に載りたい! 普通の女の子の応募殺到
「美少女を増やそう」という宣言のもとに作られた、地方都市発、その街それぞれのリアルな写真集『美少女図鑑』・・・こ、これは気になる!この情報過多の時代に手に入らないとなると余計に・・・気になる!

2009年3月10日(火曜日) 夜のプロトコル、ネット時代の新しい雑誌、booknest、etc.

★どたばたしているうちに、またずいぶんと間が空いてしまい申し訳ありません。あちこちの勉強会、セミナー、研究発表会の類に顔を出していたのですが・・・時間があれば追い追いまとめていきたいと思います。

「雑誌が売れないのは接点の問題、ネット時代の新しい雑誌に挑む」Yes, I am.高橋氏
「接点」という視点で言うと、確かに現在、雑誌と読者が出会う「書店」という場所は大きく変容した。町の書店がなくなり大型ショッピングセンターの中に毎週末クルマで買い物に出かける、というライフスタイルが中心になってくると、そもそも「書店に立ち寄る」という発想が薄くなってくる。あとはコンビニで主要どころの雑誌を立ち読みするくらいか。書籍の販売がさほど下がらず雑誌の販売が下がっている要因はそれこそさまざまあるだろうが、流通側の事情というのも少なからずあるはずだ。

★先日夜のプロトコルNo_01「コンテンツ・メディア業界の1998年問題」というイベントで話を聞いてきたのだが、1997~98年を境にして、雑誌だけでなく音楽業界やゲーム業界なども売り上げを落とし始めているのだという。統計データを示しながら、当時の世相を解説するイベントだったのだが、最終的には「人口問題」に行きついてしまうのだよね。瑣末な理由はたくさんあるのだけど、結局のところエンタメに対して消費をしてくれる若者人口が半分になっちゃってて、さらに彼らがネットやケータイの無料サービスに時間を消費しているのだから、こりゃもうどうしようもない。イベントは音楽寄り、IT寄りのものsw、出版畑の私としては知らない話も多く非常に楽しめた。

★別のところで知人が言っててなるほどと思った話。コミック雑誌は1995年以降急激に売り上げを右肩下がりに落としているのだが、それには「地下鉄サリン事件」の影響もあるんじゃないかと。あの事件後、駅のホームからゴミ箱が一気に撤去されて、みんな電車の中で読んでたマガジンとかスピリッツの捨て場所に困ったんだよね。自分も困ってた。ずっと網棚に置き去りにしてたんだけど、知らない人から2回くらい怒られて持ち帰るようになったんだが、それが面倒で明らかに買わなくなった雑誌もあるし。売上を変動させる要因というのはそれこそ天気から売場の変化、そのときにどんなニュースが流れたかなど色々あって、そのどれもが売り上げを落としている理由であり、そのどれもが決定打ではないのだ。

週刊誌の記事が“羊頭狗肉”になる理由
記者とアンカーが分業制になっている雑誌の場合、必ずしも取材者が聞いてきたことが正しく雑誌に反映されるわけではない。その分面白ければよい、というところもあって、かつてはそれが許されていたのだろうが・・・。事実、自分も雑誌編集者としてふるまっていたことがあるから、よくわかる。

メディアの信頼度、NHK・新聞70点超え 新聞通信調査会
「インターネットは58.0点、雑誌は48.2点」・・・特に週刊誌は外から見てると訴訟記事が多く「本当なのか」と読者が思うのも無理はない。しかし、それにしてもインターネットのほうが上だとは。「信頼性でもネットに負ける」雑誌メディアに明日はあるのだろうか?

届く前にネットで読破――書籍通販「booknest」のオンラインビュー
ビジネス書専門でオンデマンド販売を行うbooknestが新サービスを開始。あーなるほど。本を一冊購入するということは、「本を所有する」という意味のほかに「本の情報にアクセスする権利を得る」という意味もあると私は思っている。後者の発想を重視するなら、リアル本と一緒にPDFを送りつける、というのは良いサービスだと思う。CD-ROMにデータが入っている統計関連の本、ってのも同じ考え方だと思うし、他にもニーズはあるんじゃなかろうか。