diary

2009年8月25日(火曜日) ポット出版沢辺均さんの勉強会、週刊東洋経済のamazon特集、モテキ久保ミツロウインタビューetc.

でるべんの会9月勉強会 「いま、中小出版社に何ができるのか」講師:ポット出版沢辺均氏
実は意外にも、講師としてご登場いただくのは今回が初めてになります。版元ドットコム35ブックス、そして自社刊行物の永江朗『本の現場』を非再販扱いで出版するなど、業界内外で次々と新たな試みを行っている沢辺氏はこの先の出版をどう見ているのか、お話をお伺いしたく思っております。昨日から告知を始めましたが、お陰様で大変反響が大きいため、また事前に応募〆切となるかもしれません。お早めにお申し込みください。なお、こちらで沢辺さんのインタビューが掲載されているので、事前に読んでおくとわかりやすいかもしれません。

週刊東洋経済のamazon特集号を購入。私の周辺で買っている人が異様に多い。やはりamazonはリアル書籍の販売においてもデジタルコンテンツの世界においても非常に気になる存在なので・・・これは690円出しても買っておくべき一冊かと。

 
★本特集の中でアマゾンジャパンの渡辺一文氏が「日本でもなるべく早くキンドルのビジネスをスタートさせる」という趣旨の発言をしていたのが気になる。今まではこんなに積極的なコメントを見たことがないので・・・方針が変わりつつあるということだろうか。もしキンドルが本格的に日本へ登場したら、電子書籍市場は大きな変革を迫られることになる。それに伴い、出版社内部の体制も大きく変わらざるを得ないだろう。少なくとも私の会社の電子書籍部門は、今のままではキンドル登場に対応しきれない。その場合はリアル本の販売・プロモーション・在庫管理等を行う部門や、法務・ライツ開発、情報システム担当部門とのより密な連携が必要だろう。そう考えると、今のうちから体制作りや心の準備はしておかなければいけない、と思う。

気になる携帯関連技術 UI開発から電子出版に展開するヤッパ
電子新聞・雑誌のビューア開発に乗り出しつつあるヤッパ。今後の狙いがわかるインタビュー記事がこちら。それはそうと、先日MAGASTOREで採用されているビューアを見たのだが、きちんと「雑誌の見開き」という概念を表現したり、テキスト抽出機能があったりして、うまいなぁと私は思った。電通のプロモーション力及び出版社巻き込み力は当然ながら強いと思うので、あとは、電子書店運営のノウハウをきちんと持つ会社なり人なりが入ってくれば、けっこう強いCPに育つんじゃないか。

ウェイズ、電子雑誌約400誌の検索/立ち読み可能なiPhone/iPod touchアプリ
zo_icon_1.gif MAGASTOREの陰に隠れているが、実はこういう雑誌ポータルサービスも開始している。PCで展開している雑誌オンライン.comのiPhone版ということで、リアル雑誌や電子雑誌の検索・立ち読みが可能となっており、e-honでの購入が可能に。サーバが弱いのか予想以上に人気を集めているからなのか、非常に動作がもっさりしているのが残念なのだが、そのあたりは改善されたのだろうか?

美容系雑誌とWebサイト、両方利用派は広告閲覧後の行動が積極的
「雑誌とWebを組み合わせた広告展開をしませんか」という売り込みをかけている私にとっては非常に都合のよいデータ。使わせていただこう・・・。ただ単に「情報にアクティブな層はほっといても自分であちこちから情報を得て購入する商品を決める」というだけのことかもしれないけど、細かいことは気にしない!

話題の漫画『モテキ』作者・久保ミツロウ氏インタビュー
いまマンガ好きの間で話題となっている『モテキ』の著者が女性だったと知ってちょっと驚く。そういや2巻まだ買ってないな。

モテキ 2 (イブニングKC)
モテキ 2 (イブニングKC)
posted with amazlet at 09.08.25
久保 ミツロウ
講談社

2009年8月22日(土曜日) 夏休み明け 新型インフルエンザ疑惑、MAGASTOREの料率、雑誌の動画広告・・・etc.

★すっかりご無沙汰している間に・・・お盆に夏休みをとり、毎年恒例の男だらけの南の島海外旅行に向かったのだが、旅立ちの直前より風邪をひいてしまい、現地ではビールも飲めずにぐったりするだけで終わってしまうという体たらく。しかも帰国して職場復帰した今週も咳が止まらず・・・。「新型インフルエンザか?」と脅えて病院に向かうと、わずか30秒の診察で「熱は出てないの?じゃ、あなたのは単なる夏風邪よ」と言われてしまう。なんかそれはそれで流行に乗り遅れたようで悲しい。

★とはいえ、本日になってようやくHPが回復してきた感じ。

電通も参入!iPhoneは電子書籍の標準端末になるか?
開発が延び延びになっていて、現在は8月末オープン予定というアナウンスが出版業界には流れている。出版社の立場としては、デジタルコンテンツの売り場が広がることは大変歓迎すべきことだ。ここに限らず雑誌の電子書店がどんどん出来てくれればいいのだが。しかしその際、一社一社が別々の形式で入稿しないといけない、ということになってしまっては、手間ばかり増えてしょうがない。できれば一度どこかに納品したら各書店にばっと配信される、取次的なサービスが出てきてほしいものだが。

電通の雑誌(出版社)向けのiPhoneアプリ経由配信サービスって、どんだけぼったくってるんだよ
こちらのMAGASTOREに限らず、一般的な電子書籍業界においても、「出版社の取り分が(紙媒体に比べて)少ない」という批判の声をよく聞く。出版社側の私としては、確かにオカネはもらえればもらえるほうが嬉しいので、「もっと料率上げてくれ」交渉はすべきだと思うのだが・・・。その一方、紙の本とデジタルコンテンツにおいて、「料率」の面に限って考えると、版元と書店の役割には、明らかに違うことが幾つかある。

★例えば、紙の雑誌の場合、出版社は自らの費用で宣伝を打つ。しかし、デジタルコンテンツの場合、大抵はCP(書店)側が宣伝を打っており、出版社側は単にコンテンツを出すだけ、というケースがほとんどである。ということは、宣伝コストを負担する必要がない分だけ、デジタルにおいて出版社は紙よりもロイヤリティを減らさないと不公平だ、ということになってしまうだろう。さらには、紙の場合は返品リスクを出版社が追うがデジタルコンテンツには返品が原則ない、とか紙だと印刷にあたる、デジタルコンテンツにおけるオーサリングの費用や手間は出版社が負わないケースがある、とか・・・、それぞれの役割分担や作業内容等を冷静に見つめたうえでないと「紙媒体と同じ料率デジタルでもよこせ」という議論は通用しないわけだ。

紙の雑誌に動画広告を,米国の雑誌が9月に実施
雑誌に薄型スクリーンが貼り付けられており、動画広告が流れるという米国の事例。なんか強引だし効果あるのかな、とか思ってしまうが、新しもの好きなクライアントならきっと手を上げそうな企画。

2009年8月4日(火曜日) ドラクエ9開始、佐々木俊尚新刊、勝間和代、iPhoneとbiblio・・・etc.

★ドラクエかわいいよドラクエ。

★相方がドラクエ9を進めているのを横目で見てて、たまに勝手に手を出して進めてしまっては怒られたりしていたのだが、さすがに我慢できず先週土曜日にいまさらながら購入。日曜一日集中してプレイし、ようやく船を手に入れるところまできた。クエスト全部制覇とか考え出したらどんだけプレイ時間がかかるかわからんが・・・とりあえず一周クリアくらいまでは頑張ろうかな。

ドラゴンクエストIX 星空の守り人
スクウェア・エニックス (2009-07-11)
売り上げランキング: 1

 
今回のドラクエはキャラクターカスタマイズ機能が充実していて、装備品の見た目もつい気になってしまう。たとえ性能的に優れていても「こうらのよろい」はカッコ悪いから絶対につけさせたくなくて、ぼうぎょ力の弱い「くさりかたびら」でずっと我慢するとか・・・。そんなことしてるからなかなか進まないんだけど。で、パーティに入れている女性のまほうつかい一人だけに対しては、わざと装備を見た目重視に徹底してて、ドレスやアクセサリーを無駄に買い与えてあげたり、白Tシャツにビキニパンツのようなあられもない恰好でパーティに参加させたりしてにやにやしている。とても他人様には見せられん・・・。
 
佐々木俊尚氏の著作が新書で2冊ほぼ同時に発売。有料メルマガを購読しているほどのファンなので、両方ともすでに読了。

2011年新聞・テレビ消滅 (文春新書)
佐々木 俊尚
文藝春秋
売り上げランキング: 1640

「2011年は、新聞とテレビという二つのマスメディアにとっては墓碑銘を打ちたてられる年となる」・・・似たようなテーマの本は幾つも出始めているが、ITジャーナリストとして活躍する著者が日米の最新事情をつぶさに拾い取材を続けたうえでの本書はやはり決定版と言っていいだろう。佐々木氏はいつも、メディアの構造を「コンテンツ」「コンテナ」「コンベヤ」の三層に分けて考えている。今までの新聞・テレビといったマスメディアは、コンテンツ作りから配送の仕組み、パッケージづくりまですべてを一貫して行っていたが、インターネットの登場によりその構造は崩壊したという。では、コンテナ部分は別の会社に任せて、新聞社やテレビ局はコンテンツ作りに特化せよ、といってうまくいくかというと、それだけで会社の経営を成り立たせることはできない。すなわち、どちらに転んでもビジネスモデルは崩壊しているのだ・・・という話。日本のメディアビジネスはアメリカの3年遅れ、というのならば、本当に地デジ化が進む2011年というのは、マスメディア史にとっての非常に大きな年になってしまうのかもしれない。
それにしても、佐々木氏は元毎日新聞記者だからなのかもしれないが、全体的に「変われない新聞社、テレビ局」というものに対する筆者の苛立ちや戸惑い、そして諦めに近い感情のようなものが行間から垣間見える気がするのは・・・私だけだろうか。小林弘人の『新世紀メディア論』が同じく変われない出版社へのルサンチマンを爆発させ「もう出版は別のところでできるからいいもんね」と言い切ってしまっているのに近いものを感じる。

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
佐々木俊尚
光文社
売り上げランキング: 190

 
オフィスにとどまらず、デジタルツールを駆使しながら外出先や他人のオフィスやカフェなどで複数の仕事をちゃっちゃと片付ける・・・そんなワークスタイルを本書では「遊牧民」になぞらえて「ノマドワークスタイル」と呼ぶ。筆者自身がノートPCとスマートフォンを駆使して実践しているスタイルなだけあって、本書ではツールの使い方からモチベーションの高め方まで、非常に具体的で実用的な情報がいくつも入っており興味深い。私自身まさに、社内外で打合せが多く落ち着いて自分の机で事務作業を行うことができないため、EeePCとiPhoneを駆使してなるべく外でも仕事を片付けられるようにしている。仕事関連のドキュメントはDropboxを使って管理しどこでもアクセスできるようにしたり、Gmailでメールを一元管理したり・・・ただ、企業勤めの会社員の場合、各社ごとに情報セキュリティに関するポリシーというものがあって、皆がみんな、同様のスタイルを採用できるわけではない。だったら本書でもいわれているとおり、そもそも「会社に雇われる」というスタイルからすらフリーになればいい、という話になるのだろうが、さ、さすがにそこまでは・・・。

勝間和代のニュースな仕事術:適切なマーケティングを実践して成熟した業界を活性化しよう!
日経ビジネスアソシエの連載より。本書で話題にしている「有力出版社の共同ネット事業構想」に、私の会社もちょこっと関わっているのでこの記述は気になるところで。勝間氏言うとおり、合議制で物事を進めていこうとすると、スピードが遅くなるのはそのとおりかな、と思う。しかし、例えば欧米の出版社の場合は、多くが巨大なメディアコングロマリットの中心に位置していて、ネットメディアに対する投資も半端ではない。無数の中小企業が寄り集まった日本の出版業界の場合は、たとえ講談社や小学館のような超大手出版社だったとしても、市場をイノベートし、リードするほどの規模を持てるわけではないので・・・そうなるとやっぱり、連合体で進める、という方向を模索することになるのだろう。

iPhoneの操作、“ケータイではないと思った”――操作した女性の約4割
まだまだ男性ユーザが圧倒的に多いと思われているiPhoneだが、最近地下鉄に乗っているとiPhoneを持ったOLさんみたいな人もたまに見かけるようになっている・・・と思う。ちなみに、会社の中でiPhoneを持っている人を徐々に見つけはじめており、「iPhoneいいっすよねー」「あのアプリ落としました?」とか隅っこで話してはにたにたしている。全部男性ばかりだけど。

★仕事企画を考えるために、電子書籍系アプリをさらにいくつかダウンロード。でも、「電子書店としてのAppStore」は本当に使いづらいし探しづらいよ・・・。

「biblio」開発者インタビュー スマートフォンと携帯の中間を狙う電子ブック携帯
その一方で、ブックケータイとして派手にCMを投下していたbiblioにも期待してはいるのだが・・・ケータイ端末不況を打開するほどのパワーはさすがに見いだせてない模様。ただ、本インタビューの最後のほうにもあるとおり、現在の電子書籍市場はエッチ系のきわどいものが大勢を占めてしまっており、市場としても成長が鈍化している状況になっていると私もあると思う。ぜひauさんにはキャリアとして「ケータイで本を読む」というライフスタイルをもっと強く提案していって・・・音楽配信業界における「Lismo」のようなブランド化したサービスを電子書籍に対しても行っていただけるとありがたいのだが。だったら、文芸書や新書とかビジネス書とかも、出版社はもっと提供しようという気になるんじゃないかな。