diary

2009年9月29日(火曜日) 「でるべんの会」10周年、資生堂「d-comic」、「1週間で消える本」・・・etc.

★今日は短め。連休明けで仕事はかなりテンパっております。うーむ。

出版関係勉強会 でるべんの会 10周年記念イベントのご案内
手前味噌な会で恐縮ですが・・・細々とながら10年続けてこられたのも、講師の皆様、顔を出して下さる皆様、幹事の人たちのお陰と存じます。いつもの勉強会とは趣旨が異なり土曜日昼の開催となりますが、「神保町ブックフェスティバル」もある日のことですので、皆様奮ってご参加ください。

資生堂 dプログラム「d-comic」
資生堂のスペシャルサイトとして無料で読めるWebコミック誌がこちら。おかざき真理などの著名な方が執筆を手掛けている。そして何より、コマ送りの滑らかさと自由度、効果音や音楽の使い方がやさしく素晴らしい。こういうのを見ると、単なる「紙の原稿を置き換えただけ」のデジタルコミックは見劣りがしてしまう。もちろん方向性が違うのだけど。

雑誌「ELLE JAPON」出版のアシェット婦人画報社、通販サイト新設 雑誌連動でオンラインセレクトショップ
住友商事との提携によるEC事業の強化、というELLE SHOP.jpがいよいよ本格的に稼働。雑誌ブランドのネットメディアとしては一定の地位を築き広告モデルを追求していたアシェットが次の段階に、ということで・・・今後「出版社EC」の動きはますます加速するとみられる。

梅田望夫:キンドルを手がかりに「読書の未来の姿」を考えてみよう。
先般の講演で話していたことの前半部分とほぼ同じ。Kindleを愛用する梅田氏はいつしか「キンドルの中、つまり「ネットのこちら側」に本を所有する意味っていったい何なんだろう」と考えはじめ・・・供給側の論理に立たず消費者の立場として現在は「素晴らしい本の世界」になってきつつある、と説く。確かにそのとおり。しかし「供給側」がそこでどうするかを考えるのが難しい・・・。

1週間で消える本を作ってどうするの?
書籍が短命化しあっという間に書店店頭から消えてしまう現在・・・著者や編集者にもう一度思いとどまって考えてほしい10か条を「天才工場」の吉田浩氏が説く。確かに耳が痛い話ばかりだが、一方で天才工場が配信する企画のたまご屋さんに集まる企画の何割が、その意味での素晴らしい企画になっている、と言えるだろうか。それだけ出版企画を立てる、選ぶということは神経を使うということか。

2009年9月28日(月曜日) 「本の現場」、「書棚と平台」批評、でんのみ参加希望、マスオtwitter完結・・・etc.

★先週末は代々木公園のナマステ・インディア2009に。屋外で昼に飲むビール、というのが本当に美味いと感じるようになった。昼間っから芝生で友人と談笑しそのまま居酒屋に流れ・・・興が乗りすぎだらだら10時間近く飲み続けた。さすがにつらい。

★相方にiPhoneを買わせることに成功。そしたらなんと彼女のMacは古すぎてiPhoneに対応できない、ということがわかり、その場でパソコン売り場に行きMacBookまで買うことに。うーん見事に主客転倒な感じだ。

「本の現場」はスゴ本 出版関係者は必読、本好きな方も。
私も一通り読了済だが、考えてみたら一度もここに書影を出してなかった。過去の連載をまとめたもので若干古いなぁと思う話もあるが、確かにまとまっていてオススメかと。

本の現場―本はどう生まれ、だれに読まれているか
永江 朗
ポット出版
売り上げランキング: 25786

 
[出版メモ]『書棚と平台』を批評する
出版界に対し鋭い批判を繰り広げる小田光雄氏がはてなダイアリーを開始していたのだが・・・早速出版界の小さいところで話題となっている『書棚と平台』に対する長文の批評を繰り広げている。(今のところ6回分、まだ続くんじゃないか?)

書棚と平台―出版流通というメディア
柴野 京子
弘文堂
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著者は取次会社勤務を経て研究職に就いた変り種。ごめんなさい、どうも私は歴史を振り返るこの手の本が読みつけなくて・・・感想書けるほど読み込んでおらず、紹介し損ねてるうちに時間がたってしまった。上記記事と合わせ技にすることでお茶を濁しておこう。

絶好調ではなかった? 電子書籍版「The Lost Symbol」の販売部数は全体の約5%程度と出版社が発表
『ダ・ヴィンチ・コード』の著者ダン・ブラウンの最新作は200万部以上を売り上げ、そのうちの5%が電子書籍による販売だったという・・・この数字を「売れてない」と取るのか取らないのかは微妙なところだが、日本でこの手の一般文芸書が10万部売れるなんて考えられないからやっぱりすごいことだろう。ただ、私個人としては、電子書籍は中期的には紙の書籍の10%程度の部数を確保するくらいまで伸びてほしい、と思っているので、確かにまだやや物足りない印象も。

「でんのみ」は「会議」じゃなくてやっぱり飲み会でした。
「電子出版の未来を考える会議」という勉強会&飲み会があったそうだ・・・主催者および参加者の多くが「出版ギョーカイの中の人じゃない」というのが新鮮。主催者の方は以前「でるべんの会」にもお越しいただいているのだが、こちらはギョーカイ内の集まりなので、違和感を覚えられたそうで・・・。確かに、中にいると当たり前すぎるがゆえに議論を停止してしまうこととか、つい避けてしまうこととかが多いけど、そこは違った視点からの話も必要だろう。上記の会はお誘いいただいたものの都合が合わず参加できなかったが、ぜひ参加してみたいもので。

「マスオ ついったー 始める」 完。
ここ数日、サザエさんちのマスオさんがTwitterを始めていたとして、一部で話題となっていたのだが・・・昨日めでたく更新終了となり、今までマスオさんになり切ってた人がネタばらしを行っている。「禁煙中で、口寂しいので、さきいかを食べてます。」「秋葉原なう」「ここだけの話、僕、伊佐坂先生の本、読んだことがないんですよ。amazonでも買えるんですけど、何か高尚なイメージがあって」など、発言の一つ一つに妙なリアリティがあって素晴らしい。さすがネットベテラン組の人だとうならせる。

2009年9月22日(火曜日) 東京03優勝、官僚たちの夏、A5版薄型シリーズ、角川ひとり勝ちモデル・・・etc.

★この連休は自宅近所からまったく外に出ておらず引きこもりな日々。実家の両親と商店街をぶらつき、友人と新たな居酒屋を開拓し、地元の神社のお祭りに行って・・・まぁこれはこれで充実した休日かと。

キングオブコント2009の優勝は東京03。個人的には好きなタイプの芸人だし、出来も良かったのでなんとなく妥当か。でも、どうにも盛り上がらないのは番組進行の問題か、芸人が審査員になるというルールの問題か。

★テレビネタでもう一つ言うなら、TBS『官僚たちの夏』は本当に久々に、毎週楽しみに見たドラマだった。視聴率は奮わなかったようだが、こういう大人向けの作品はぜひ引き続き頑張って放映し続けてほしい。民主党政権下で「反官僚」の空気になってしまった今の日本政治界だが、今の官僚だって同じように熱い思いを持って真摯に仕事に取り組んでいる人が本当にたくさんいることだろう。しかし現在は各組織が自らの部分最適のために全力を尽くしてしまっているから、例えばすでに必要なくなったダムの建設に腐心してしまっているわけで。良くも悪くも時代が変わった、ということなのかと。

★新書に続くサクッと読める版型として、「A5版薄型」というのが目立ち始めている気がする。岩波ブックレット型といえばいいのか。新書以上に原稿量も少なくて済むということもあり、緊急出版的な意味合いのテーマがいくつか登場している。書店では平積みにするとボリュームが出ず、扱いづらそうだけど。

 
いま一つGoogleブック検索問題を理解できてない私にとってはちょうどよくまとめてもらえて助かった一冊。「Don’t Be Evil(邪悪にならない)」というGoogleの社是に疑問を投げかけ、著作者自ら行動に出るべき、という主張。出版関連団体がそれぞれGoogleブック検索に関しては対応方針を打ち出しているものの、その温度差、内容はバラバラ。今後どうなるのか注目。

勝間和代現象を読み解く
日垣 隆
大和書房
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日垣隆による勝間和代評論本、ということでどんな批判が矢継ぎ早に繰り出されるかと思ったら、思ったより日垣氏の評価が高く驚いた。ある意味自分のスタイルに対して偏執的なところとか、読者との距離を近づけようと過剰にサービスするところとか、考えてみれば共通点は多いかも。

【なぜ本は売れないのか】(上)(中)(下)
私にとって目新しい話はなかったものの、「新刊点数増大」を元凶としている点でまぁわかりやすい分析。

出版総崩れの中で独り勝ちの角川、文庫で圧倒的な利益を稼ぐ
編集部門は複数レーベルを出して競わせ、販売部門は一本化して効率化する・・・確かに理にかなったモデル。

zakzak転載で考えたネットの重要性と「紙」の効率性
本稿には同意。私も最近は「Webで検索できない文章は存在しないのと同じこと」という風潮になりつつあると思っている。それほどまでに、紙媒体単体での情報伝播力は弱まっていると感じる。

国会図書館のデジタル化
マガジンハウスの人が国立国会図書館の大規模デジタル化に関して書いているブログより。私はこの説明会に出てないのでわからないが、低レベルな質問が出版社側から相次いだとか・・・。うーむ、やはり問題点は内的要因にあり、なのか。

2009年9月16日(水曜日) 梅田望夫講演、MagaStoreレビュー、ジュンク堂が文教堂の筆頭株主・・・etc.

★昨日は午後休暇を取って「本の学校秋講座 出版業界人研修」に出席。5時間以上に及ぶ講義の目玉はあの梅田望夫氏による「ウェブの進化と出版・読書の明日に想う」というテーマのもの。「はてブ」をめぐっての発言で炎上した事件以来、あまりネット世界で発言しなくなった氏の話を聞くことができたのは非常に面白く有意義だった。「本の学校」はどちらかというと出版社、取次、書店で働く重鎮の方々が多く集まっているのだが、梅田氏は読者、著者、経営コンサルタントという外の立場から、出版ギョーカイの「中の人」に対し厳しいお叱りの言葉を次々と繰り出してきて、会場は爆笑と失笑の渦。ホント、書店のお偉いさんは梅田氏の話を聞いてどう思ったんだろうなぁ。・・・で、一部ではありますが、Twitterで気になる発言を抜き出して#honnogakkoで投稿しておいたので、興味ある方はご一読のほどを。

★梅田氏が今の出版界に必要なのは「アントレプレナシップ(起業家精神)」だと繰り返し言っていたのが印象的だった。しかもそれは、単に「がんばっていい本を作ろう」という現場のイノベーションという話ではなく(出版に限った話でないが日本では「現場のイノベーション」は十分すぎるほどできている、という)、全体の方向性とか場の組み方を間違えていると思われるものが非常に多い、という趣旨の話があって、今の出版流通、出版ギョーカイとはまさにそのような状態になっているのではないか、ということを深く考えさせられる。で、起業家精神に必要なスピリットとは「先の見えない泥の中を進み続ける力」と「絶対にギブアップしない精神」なのだということで・・・さて、自分にそんな強い心があるのだろうか。なくてもやるしかないんだな、うん。

★それにしても、自分で初めて講演聴きながらTwitter投稿・・・って、やってみるとすごく疲れるし大変(iPhoneで書きこんでたからというのもあるが)。「tsudaる」という言葉の源となった津田大介氏のすごさを改めて感じるとともに、Twitter中継はどうやっても聴き手の主観を間に挟んでしまうものだと実感。上記のような書き込みが、講演内容を必ずしも正しく表しているとは限らない、ということを感じさせられた・・・と言い訳しておこう。

★というわけで、iPhoneの電池も切れ、自分もぐったりしてしまったので、懇親会もそこそこに帰宅。

MagaStore : 電通×Yappaの雑誌販売アプリは実用に耐えうる!が、これだったら紙媒体買った方がよくね?
昨日スタートしていたMAGASTOREに関して。基本的に褒めるレビューが中心のAppBankにしては辛辣なレビューを上記で書いている。残念ながら、このMAGASTOREアプリは雑誌を手に入れるまでの「売り場づくり」がまるで良くない。私もコレには期待してて何度もポジティブなコメント書いてるけど・・・これではそもそも読者が何を基準に雑誌を買えばいいのか、うまく伝わらないと思う。そのあたりは徐々に改善してほしいもので。

★関係ないけど、iPhoneの電子書籍に「新書」って意外に合ってると個人的には思うんだけど。誰か電通に対抗して「SHINSYOSTORE」とか作ってくれないかなぁ。これまた版元一社では売り場にならないし、一冊1アプリでは買うまでの導線を作りづらいので、講談社現代新書もちくま新書もベストセラーズ新書も、いろんな新書が一堂に会するアプリ(場所)があると読者にとっては嬉しいんじゃないかと思うのだが。

「ブラックジャック」佐藤秀峰さん 自身のサイトで漫画有料配信
初日に10万円の売上という好発進・・・私も遅ればせながらポイントを購入し読んでみる。これによって紙の単行本がすぐに売り上げ下がるとは思えないけど、今後どんどん同じような作家初の情報発信が増えてくれば状況は大きく変わっているだろう。多くの作家と作品が集まり始めた時に、このサイトのUIで、果たして大丈夫なのか、という不安はあるが・・・。楽しげな作りではあるものの、すでにちょっと重いし探しにくい感じがするし。

ジュンク堂が文教堂の筆頭株主に
これまた大型チェーン店同士の提携で・・・書店界再編、というか統合化の方向はまだまだ続くであろうが、気づいたらすべての書店が大日本印刷傘下で対抗馬はamazonだけ、なんて状況になってないことを望む。

雑誌社サイトのコンテンツにも有料化の波が
新聞のオンライン課金 さあ、払ってもらおう!
1年前とは本当に状況が変わり、無料閲覧から少額課金への道を必死に模索する米国の新聞・雑誌業界。関連記事があちこちで出始めている。ここまで「コンテンツは無料」という文化が根付いてしまうと、今から有料化を進めるのは難しいかと思うが・・・日本はまだケータイがきちんと集金装置になっているからいいけど。

電子書籍、「パソコン」で読みたいが75.0% 日本での普及に約9割が期待 読書・図書に関する調査
楽天リサーチの調査ということは基本的にはPCユーザに偏った回答と思ってよいのだろうか。いずれにしてもメモリンク。

今夏商戦 水筒が人気 扇風機は不振
実は遅ればせながら、私も水筒男子デビューを果たしたばかり。毎日缶コーヒーやペットボトルのお茶を購入しているのがあほらしくなっていたし、机に放置してぬるくなって飲み残してしまうというのが二重にもったいないなぁと思って・・・。水筒はシンプルなSAHARA MUG 300mlを購入。これなら鞄の中にも収まりが良いし。で、つい水筒の中身にも特別なものを、と考えてしまい近所にもあるやなか珈琲店へ飛び込んでしまう。これじゃ節約に全然なってないなぁ。まぁでも今のところは快適でよかろう。うん。

2009年9月9日(水曜日) ポット出版沢辺均氏勉強会、ジャパニーズブックダム、ゴマブックス民事再生法申請、晶文社文芸部門閉鎖・・・etc.

★昨日のでるべんの会にお越しいただきました皆様、誠にありがとうございました。今回講演を務めていただきましたポット出版・沢辺社長による詳細なレジュメが挙がっておりますので、こちらを見ていただくと話の流れはわかっていただけるかと思います。また、今回の勉強会はご本人の意思もありTwitter中継歓迎、だったので・・・「#deruben」を見ていただくと幾つかの書き込みを探すことができるかと思います。

★沢辺さんが最後に話をしたジャパニーズブックダム構想に関して。要はGoogleブック検索に対抗するものをきちんと日本で作ろう、という話なのだが、すでに徐々に活動、というか運動が始まっている模様。なるほど。国立国会図書館には本のデジタル化で今年度120億円を超える予算がついているため(来年度は新政権下でどうなるかわからんが)、決してできない話では・・・ないんじゃないか。

ゴマブックス、民事再生法を申請続報
38億円という負債額は久々の大型倒産。とはいえすでにスポンサー候補も挙がり始めているらしいが・・・。ケータイ小説やキャラクターブックなど、流行りものにはすぐ飛びつく刊行方針はある種の潔さすら感じたが・・・さすがに客観的に見てて無理してる感じがあるなぁと思っていた人は多いことだろう。

都築響一:晶文社の死
一方で、サイのマークの晶文社が文芸出版部門を閉鎖し、今後は学参系のみを出版、今までの文芸書は在庫のみ販売に・・・というニュースが流れ、知識人や書店員の多くが悲しみの声を挙げている。奇しくも創業50周年というときに・・・。

見開きタイプも? 「Eee PC」シリーズで有名な台湾Asusも電子書籍端末2モデルを年内発表か
KindleSony Readerに続けとばかりに、欧米では次々と電子書籍専用端末発売の報道が出ていて・・・日本にいるとちょっと意外なほどの盛り上がりで、私もまったく追い切れない。そんな中ちょっと気になるのが、EeePCでネットブック市場を作りPC界に価格破壊の波を起こしたASUSが、見開き二画面の端末を発表。なんか、やっぱりこのほうが「本ぽい」なぁ。これで本当に薄く軽くなれば・・・紙だかなんだかわからない本が出てくるんじゃないかと。専用端末は、そもそも端末そのものを普及させるのが大変だから、優秀なモバイル機器が普及しまくっている日本ではケータイやゲーム機、スマートフォンなどの汎用機が有利だ、とはよく言われる話であり、私もそう思っているのだが・・・これだけ話題が出始めると、ちょっと心が揺らいでみたり。

工人舎、ポケットサイズのWindows PC「PM」
デジタルガジェット好きの血が騒ぐ・・・超ほしー!でも、iPhoneでいいじゃんとがまんがまん・・・。

ほぼ日手帳2010も発売開始。デジタルメディアに浸かっている私でもやっぱり紙の手帳は手放せない・・・今年はオレンジの革カバー、かな。週末にでもロフトに行って見てこよう。

自民女性候補大敗の遠因は「熟女ブーム」の終焉か!?
多少は時事ネタも・・・!? AVの流行が「熟女」から「若妻」に移りつつあることからも自民党「小泉チルドレン」から民主党「小沢ガールズ」への動きは必然であったという・・・ちょっとおもしろかったのでリンク。女子高生ブームが再来したらどうなるんだろうか。