diary

2009年12月17日(木曜日) もう年末か!、TRCが日販に帳合変更、「漂流する広告・メディア」、Sleep cycle・・・etc.

★最近「年末のご挨拶を」「打合せは年明けに改めて」と言われることが多くて・・・そうか、来週はもう仕事納めなのか。たぶん・・・おさまらないんだけど。

★最近は「書店の帳合変更」のニュースを聞いてもふーん、そんなもんだろうなぁと思う程度だったのだが、図書館流通センターが帳合をトーハンから日販に切り替えたのはさすがに驚いた。200億円がごっそり動くのってすげーなー。日販の物流システムにできてトーハンにできないことって一体何なんだろう。

★本の表紙を並べるのもなんか久しぶり。

 
広告という視点から見るとメディアの役割は本当に変貌してしまったように感じる。本書は既存メディア、ネットメディア等で活躍するマーケッターなど12人に最前線の状況と展望を聞くインタビュー集となっており、非常に読みやすく面白い。ただ、実は本インタビューは2008年くらいからネットで連載されていたものをまとめたものであり、すでに1年たった今では古いなぁと思う言説も出てきている。そのくらいネットマーケティングの世界も変わりつつあるということか。でも、根幹は一緒なので、やっぱりここできちんと読み返しておいたほうがよいかと思う一冊。

★ちょっと興味深かったのは本書にも登場するマーケティングプランナー山本直人氏が、マーケッターを2×2のマトリクスで分類している。縦軸に「マス派-非マス(ネット)派」を置き、横軸に「理性派-感覚派」を置くというもので(ネット上にはこの図が見当たらなかった・・・)、私自身の立ち位置はどこなのだろうか、と思う。社内では立場上「非マス-理性派」をふるまってはいるものの、やっぱり自分の立ち位置って「雑誌や書籍」が背骨にあるようなので、自分としても「マス‐感覚派」の感覚が意外に強い。特にネットの世界の方々と話してると「出版社のジブン」というのを色濃く出してる気がする。

これが未来の雑誌?確かに楽しい、でもこれは雑誌なのか?
なんか非常に共感した記事。ここで冒頭に取り上げられているようなインターフェースを見ると確かに「未来の雑誌」という気がする。これはこれで面白いし考えるんだけど、私はやはり、今の雑誌や書籍の編集コンテンツをデジタルのメディア上でもどう生かすか、という所に興味がある。一足飛びの未来の世界を夢想する前に、既存メディア側からのボトムアップがあってもいいと思うんだよね。

★私自身の危機感というのは、「雑誌の売れる場所が狭くなっている」という現状によるところが大きい。町の書店が激減し、大型ショッピングモールにまとめて週末買い物に出る生活、というのが一般化してくると、書店に立ち寄る頻度はどうしたって減る。一度に使うオカネは大きいかもしれないが、雑誌の場合下手すると「出会わないうちに次の号が出る」ような事態だって増えてきていると思われる。最近個人的には「週刊」「月刊」というサイクルが、地方の書店とそこに通う人たちのスタイルに合ってきてないのでは、と勝手に思っていて、紙の刊行物は売れるものなら刊行サイクルに関わらず2か月くらい置いておけ、というほうが正解なのかもしれないと感じる。その分、気軽に接触する情報というのは電子メディアを使って届ければいい。この場合、紙も電子もどちらも「雑誌」なのだと思うし。

日本でも。Kindle for iPhoneリリースされる!
先日購入したKindleは当然のように死蔵しているのだが、ここにきてiPhoneアプリも日本で使えるようになった。英語は読めないけどさっそくダウンロード。文字ものの書籍ならこれで十分じゃないか。購入から閲読まで、ちょっと慣れればすぐできるようになるし。同じアカウントであれば専用端末側とiPhone側で購入書籍を引き継ぐことができるので、自宅では大きく読みやすいKindleで読み、外出先ではポケットに入るiPhoneで続きを読む、という行為が可能。そうそう、こうなると電子書籍が「便利だ」と感じられるようになるんだよね。一つのデバイスに依存していては、「紙というデバイス」を追い越すことはできない。

★もうひとつアプリネタ。iPhoneアプリで現在有料ダントツ1位を続けているSleep cycleというのを試しているのだが、これが非常に良い。このアプリで目覚ましをセットしておくと、眠りの深浅を判定してちょうどよいタイミングでやさしい音楽とともに起こしてくれる、というものなのだが・・・数日間しか使ってないのだが、目覚めがすごくスムーズでさわやかになる。目覚まし時計で強引に目覚めると妙にぼんにゃりしたりすることが多いけど、これだと起きてすぐ活動できます!的な気分になってすごく良い。115円ですごいのできたなぁ・・・ただし、目覚めがさわやかでも睡眠不足が解消されるわけではないし、二日酔いが治るわけでもないのだ。うーーん、つらい。

「会社を辞めたい」と感じているのは、どの業種で働いている人?
ちょっと古い記事だが一言言いたくて掲載。「マスコミ・広告・出版・印刷系」の50.4%が辞めたいと思っており、他業種と比べてとても高い・・・というデータを見て、「マスゴミ終わった」というコメントがあちこちにあったのだが、いや、もともとマスコミ関係って転職する人が多い業界なのではと思う。もちろん既存メディアの崩壊で給与面のメリットが少なくなり辞めたいと思っている人は増えたと思うけど、ベースが「転職気質」の集まりなのだから、一概に比較はできないと思う・・・という私は、新卒から今の会社にお世話になって十数年。5年後にはいったいどこでどうしているのやら、自分でも本当によくわかりませんな。

2009年12月9日(水曜日) 「月報」に名前を変えます。

★いいかげん当サイト名を「知ったかぶり月報」に変えねばマズいと思っております。

★日ごろからアレコレ考えていることを文書にしたり人前で説明したりする機会がたまたま続いていて、改めて思うのが自分はやっぱり会社員であり、「実名で発言」することと「匿名で発言」することの違いを感じることが多いということである。当サイトなどで一個人として発言することは、必ずしも自らの属する組織全体の意思を代弁してるわけではないし、代表する立場にもないと思う・・・のだが、読者からすると(特にリアルの私を知っている方々からすると)そんなの関係ないわな。でもまぁ、そのあたりはうやむやにしながらもごもごと続けていこうかなと。

★特に最近、電子書籍端末関連のニュースが多い。Kindle成功を受けて、2009年は「電子書籍端末が日本にも来るぞ来るぞとあおられた1年」だったと思う。さて、2010年に本当に何かが「上陸」するのかどうか。ただ、ここで最近感じることは「未来の電子書籍の話」をする人と「今の電子書籍の話」をする人が、私の周囲ではごちゃまぜになっていて、気をつけないと両者を混同してしまいがちだということだ。専用デバイスが日本に普及しきって、出版流通の仕組みが大幅に変わる、みたいな話は非常にどきどきすることなのだが、それはあくまで中長期的な話であって、特に私のような現業部門は、今の電子書籍市場で売上を確保し、現在実際に電子書籍を買ってくれているユーザに対してどこで何を提供していくか、は別の話として考えなければならない。それを無視して「未来すぎる話」ばかりをしていてはいけないのだ。ただ、かといって「今のケータイに最適化されすぎた仕事」をしていては次のフェーズに入れない。

★個人的には「ケータイでコミック」が全体の8割を超える現在の電子書籍市場はさすがに踊り場を迎えていて、市場定着のためのフェーズに入ってきているのではということ。ここで毛色の違った商品群を投入するなり何なりしないと、ケータイ小説が「ブームとして消費」されて一気に縮小したような(ゼロにはなってないけど)状況が生まれる可能性だってあるんじゃないかと。

日本電子出版協会の総会で小林弘人氏の講演を聞く。『新世紀メディア論』『フリー』で書かれていたことが中心だったが、次に用意している書籍の内容の一部も公開された。講演の内容は一部Twitterの「#JEPA」でメモしていたのでそちらをご参照いただきたいが・・・個人的に必死にメモをとってみたのは、「こんなオールドメディアはご用心!」という小林氏の警告。「フロー・ストックという二極において中途半端」「得意領域の核心がないもの、競合者がコピー可能なもの」「ビジネスモデルが一義的で自ら編み出せないもの」「ユーザのライフスタイル変化に追いつけないもの」「技術のキャッチアップを誤ったり、怠ったりしたもの」「即断即決ができない高コストな組織が作るもの」「導線が設計できないもの(代理店頼りっぱなし系)」「慣習や業界縛りが多く、横並びで足抜けできないもの」 ・・・うはは、笑えない笑えない。詳しくは来年出る予定の『新世紀メディア論の逆襲(仮)』で書かれるということだが、上記の項目を見てるだけでも「このままじゃマズイなぁ」と。

★いずれにしても、「誰でもメディア時代」は参入障壁が著しく低くなって、メディアを投資部門と位置づける別業態の企業から、寝ないで趣味の世界に没頭する個人まで、全てが既存メディアの競争相手になってしまう。月並みな言い方だけど、それに対抗するには「プロとして恥じない仕事をする」くらいしか思いつかない。稼ぎ方は多様化するし、およそ出版社とは思えないことをやってかなければいけないのだろうが、メディア作り、コンテンツ作りの部分にはプライドを持っておきたいものだ。

「iPhoneアプリ10万本突破。で、出版社の進む道は?」
小学館で数々のiPhoneアプリを開発している担当者の文章。確かにiPhoneアプリのほとんどは、出たことすら気づかれないまま埋もれているケースがほとんどだと思う。これに関しては、やはりAppStoreとは違ったところにプロモーションサイトを作るしかないのだが・・・そういう意味ではAppBankが現在一番のバイヤーズガイドになっているのでは。

★「とくダネ!」で紹介されていた、メールアドレスだけで相手にリアルな年賀状を送ることができるサービスウェブポ。個人情報保護の意識が広まって、住所を教えあうことが少なくなっている現在だからこそ、のサービスだろうが・・・。それよりも、ユーザとしては住所録をいちいち管理しなくても、メールアドレスだけで年賀状送付ができるようになるのは便利だ。手書き原稿を受け付けてくれるサービスが付加されたら・・・ちょっと使ってみたいかも。